僕(社畜39号)が集めた本当にあった怖い話ブログ

僕が集めた本当にあったゾッとする話を書き込んでます。

♯02.裏口玄関

 

前回が子供の頃の話だったので、本当に時系列がバラバラになると思うが、

 

 

最近遭遇したばかりの、

 

めちゃくちゃ怖かった話を聞いてほしい…

 

と、言うか…誰かにシェアしないと、自分の中だけで抱え込むのは中々にキツイので、本気で吐き出させて欲し(笑)

 

 

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現在、僕は某チェーン系列の飲食店で店長をしている、

 

 

そんな僕が働く店舗も、

 

 

コロナウイルス、蔓延防止により、飲食店は20時クローズという状況になってて、

 

 

飲食店の正社員で働いた方は分かると思うが、

 

労働時間は凄く長くて、

 

早朝から深夜、ひたすら朝方まで家に帰れない事はざらにある。

 

 

そんなデスマーチ状態で働いている僕等雇われ店長にとっては、

 

この蔓延防止期間中の20時クローズが本当に有難かったりした。

 

もちろん、会社経営されてる人側を、

 

今の発言でイラッとさせてしまう事を重々承知しているのだが。

 

 

まぁー、そんな感じで、
 
前までいつも深夜に帰宅していたのを、
 
この時の僕は、遅くても夜の22時には帰宅する事が出来ていた。

 

 

20時クローズと言っても、その後の片付けは通常通りしないといけないのと、

 

19:30オーダーストップギリギリまで凄い数の来店が来るので、
 
本当に20時過ぎに業務が終わる事など無理でして、

 

それでも、会社は遅くても20時30分までには退社しろと命令が来ている為、
 
 
従業員達にはどんなに仕事が残っていても、定時に返すようにしていた。

 

残った仕事は社畜の必殺技とも言える、
サービス残業」で片付けなければならない。

 

こんな感じで、夜の8時30分以降からは店舗で一人っきりで片付けと言う状態になる。
 

 

まず、最初に変な出来事が起きたのは、9月16日。

 

その日も一人店の厨房で片付けをしていて、
 
 
後ろの食材庫に用があったので、バックヤードまで歩いていくと、
 
 
ぎょっとした……
 
 
裏口玄関の磨りガラス部分にハッキリと、
 
 
赤い服を着た女のシルエットが映し出されていた。
 
 
裏口のドアの前に突っ立っており、
 
 

 

開けてくれとドアをノックするでもなく、
 
 
 
ただただ、その場に立ち尽くしている。
 
 
あまりの出来事に、僕はその場で凍り付いていたのだが、
 
 
 
もしかしたら、誰か従業員が忘れ物をして取りに来たのかもしれないと思い、
 
 
 
内心びくびくしながらも、僕は、裏口に突っ立っている女に向けて声をかけた。
 
 
 
「誰?何か忘れ物?」
 
 
 
女から返事は無い。
 
 
 
もしかしたら、頭のおかしなお客さんかもと思ったのだが、一応それだとしても注意はしないといけないと思い、
 
 
 
僕は「何か用ですか?」と、声をかけながら裏口玄関のドアノブを回した。
 

 

「あれ…嘘でしょ……」
 

 

 

 

ドアを開けて、外を見渡すも誰の姿も無い。
 
 
あまりに人が怖いと思った時って、後頭部辺りで鳥肌が立つみたいなゾクゾクとした感覚を味わった経験はないだろうか?
 
 
まさにこの時の僕は、そんな感じだった。
 
 
 
その後、めちゃくちゃ怖かったので、
 
 
音楽を爆音で流しながらフルパワーで片付けを終わらし、制服のまま店を飛び出し、この日は帰宅した。
 
 
 
しかし、次の日9月17日に立て続けに僕は奇妙な体験をする。

 

 

 

 

この日も、僕は1人店に残って、後片付けをしていた。
 
もちろん裏口玄関、表の入り口全てに鍵をしている為、
 
店内には誰も居ないし、
 
誰も入って来れない状態なのだが……
 
厨房で、必死に作業をしていると、
 
 
真っ暗な客席を誰かが歩く姿が一瞬見えて、

 

「え…」っと、思わず声が出た。

 

自分以外は、店内に誰もいないはずなのに、確かに誰かが通り過ぎたように見えたのだ。

 

僕は客席の電気を付け、一応誰かいないか確認した。

 

しかし、店内には誰もいなかった。
 
それから二日後の9月19日に、また不可解な出来事が起きた。

 

ホール側のシンクに溜まっている皿を、ディッシュウォッシャーと言う皿洗いの機械を使い、ガシャガシャと洗っていると、

 

突然、客席に繋がる通路の所から、

 

「すみません……」

 

と、誰かに声を掛けられた。

 

「あっ、はい!?」

 

と、反射的に声の方に振り返る。

 

しかし、そこには誰もいなかったんです。

 

確かに、女の人の声が聞こえたのだ。

 

僕はその通路の方に少し顔を出し、客席を見渡す。

 

時刻は20時15分。

 

既にお客様は全員帰られて、入り口に鍵を掛けた後だから、誰も入って来れなかった筈なのだ……

 

そう…つまり、店内には厨房で作業している男性の従業員と、

 

 

ホールに居る僕しか居ない、

 

だからさっきの女性の声が聞こえる事がおかしいって事に後から気付き、背筋が寒くなった。

 

 

この日は厨房の方と一緒に、

 

鍋とフライパンで武装し、

 

一応店内を隅々まで調べてみたが、

 

やはり、誰か居た痕跡は無かった。

 

 

そんな事が、最近立て続けに起きていたのだ。
 
そして9月25日にそれは起きた。
 
この日、毎度お馴染みのように一人店舗に残って片付けをしていた。
 
すると突然、
 
「ふふふ」
 
と、女性の笑い声が店内に響いたのだ。
 
その瞬間、一気に鳥肌がたった。
 
聞き間違いとかでは無い、
 
本当に今、店に一人しか居ない状態で、
 
何故か女性の声が聞こえたのだ。
 
僕は無言のまま、急いで片付けを終わらせる。
 
一秒でも早くこの店を出たかった。
 
怖い話が好きで、怖い体験を望んでいるものの、実際一人でソレを体験すると、やはり、怖いものは怖い。
 
僕はフルパワーで片付けを終わらせ、
 
制服を着たまま、着替えのスーツを抱え、
 
店のセキリュティをセットして、
 
僕はダッシュで裏口玄関から出て、
 
ガチャンと勢い良くドアを閉める。

 

「……っ!?」
 
 
思わず、声にならない悲鳴を漏らした。

 

裏口玄関のドアの磨りガラス部分に、
 

両手押し当て

 

べったり張り付く

 

赤い服着た女が映っていた。

 

 

 

僕は立ち尽くし、暫くの間、磨りガラス越しに映る女を見つめ、身動きが取れずにいた。

 

女は顔をガラスに押し当て、

 

目をキョロキョロさせているように見えた。

 

僕はようやく、
 
この状況をどうにかしないと、とハッとなり、
 
チキン極まりないのだが、女を見つめながら震える手で携帯を操作し、
 
警備会社に連絡した。
 
警備員が来る少し前くらいに、
 
女はふっとドアから身を離し、店の奥に消えて行った。
 
本当はこの時、すぐにでも裏口玄関のドアの鍵を開けて、中に入るべきだったのかもしれないが、
 
本当にチキンが発動してて、一人じゃ怖くて、店の中に入る事が出来なかった。
 
 
結果から言うと、警備員と一緒に店内を隅々まで見渡したが、女は見つからなかった。
 
更に警備員には、

 

 

セキリュティをセットした状態で店を出ているので、
 
無人じゃないといけない店内に人がウロチョロしていたら、
 
店長さんから連絡を貰う前に私達の方に情報が送られてくる筈なんですけどね?

 

だから、やっぱり見間違いとかじゃないですか?
 
と、言われてしまった。
 
その日、帰宅してから上司に報告すると、
 
 
「あー、なら塩とか撒いときゃいいんじゃね?」
 
などと適当な事を言われ、電話を切られてしまった。
 
 
目を閉じれば、まだ裏口玄関にピタリと張り付くあの女の姿が脳裏に浮かび、背筋が凍りつく、
 
 
 
でも、何が一番怖いかと言うと、
 
 
人事異動が無い限り、
 
 
僕はこれからもここの職場で、
 
 
 
働かなければならないと言う事だ。